初めてのラーメン二郎の思い出

初めてラーメン二郎を食べたのは、2001年のことだったと思う。
バイト友達の慶応生に連れられて三田の本店に伺った。

着いたのは平日の11時頃だっただろうか。
列の長さは15人程度。
1時間ほど待って入店。

バイト友達からは、「マシ」なる呪文があるけど、最初は「普通で」で良いんじゃないかという点と、
とにかく量がハンパないから、「大」だけは避けるようにと聞き及んでいた。

並んでいる最中にもう少し詳しくということで、「小が普通のラーメン屋の大で、豚っていうのがあって、子豚がうんぬん…」と追加レクチャーを受けたのだが、結局その時は情報がこんがらがって、とにかく一番ノーマルなラーメンを頼めばそれで良いと安易に考えていた。
(理解できなかったのは、小と子の違いがよく分からなかったのが原因だ。今でもあの呼び方は分かり難いと思っている。)

しかし次第に自分の順番が近づき、店内の様子がうかがい知れるにつれ、暗黙知の各種「御作法」が自分が思っていた以上にあるのだということを、肌で感じたのは記憶にある。
バイト友達からいくつかは聞いていたが、自分にきちんと出来るだろうか…
飯を食うのに不安が楽しみを勝った初めての経験だった。

結局、自分がどうオプションを伝えたかは記憶から飛んでしまったが、
とにかく残さないようにすることと、食べた後はテーブルを布巾で拭くことだけは必ずやることを忘れないように意識して食べた。
緊張のあまり、味はまったく覚えていない。

それが私と二郎の出会いだった。